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Airbnbの駐車場版!格安オンラインコインパーキング「akippa」の仕組みとメリット

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1. akippaとは?

「akippa(あきっぱ!)」 は、2014年4月に始まったオンラインコインパーキングサービスである。

一般的なコインパーキングとの違いは、空車の月極駐車場や自宅の空きスペースなどを有効活用したい人と、駐車場を一時利用したい人とをマッチングするサービスであるという点だ。

Airbnbの駐車場版と考えれば分かりやすいだろう。

そのため、駐車場にロック板や精算機などの付帯設備は一切ない。


2. akippaの仕組み

駐車場のオーナーは「akippa」に駐車場の位置や写真、空き時間などを登録して利用者からの予約を待つ。
一方、駐車場の利用者はスマホやPCなどから「akippa」のサイトにアクセスして利用者情報を登録し、希望する場所と日時を指定・予約する。

これで両者のマッチングは完了だ。

 

オーナーは予約時間に駐車場を空けておき、利用者は自分が指定した時間だけ駐車場を利用する。

支払いはクレジットカードか携帯キャリアのオンライン決済で行う。

オーナーには、毎月1回運営会社から駐車場の利用料が振り込まれる。

もし、予約した駐車場に違う車が駐車していた場合には、運営会社が近くの時間貸駐車場などを紹介してその利用料金を負担する利用保証制度がある。


3. 利用者、オーナーそれぞれのメリット

利用者としては、通常のコインパーキングと比較して格安料金で駐車場が借りられることが最大のメリットだ。

ためしに「渋谷」で検索してみると、24時間駐車の最安値が1080円だった。
渋谷の時間貸し駐車場は、10分100円、24時間で2,000円くらいが相場なので、2時間以上駐車するなら「akippa」の方が安い。

 

予約した時間内は出し入れ自由というのもポイントだ。

予約画面には即時利用可能な駐車場も表示されるため、今すぐ駐車したいのに時間貸駐車場が満車の時などにも重宝するだろう。


一方、駐車場のオーナーは一切の付帯設備を設置する必要がなく、オンライン登録後すぐに運営を開始することができる。

「たった5分で誰でもできる登録無料ではじめる駐車場経営」と運営会社が謳う通り、
空き駐車場さえあれば、初期投資ゼロでコインパーキングの経営ができるのだ。

 

活用の自由度も非常に高い。
始めるのも終わるのもオーナーの自由裁量であり、運営側に定額の月額利用料を支払う必要もない。

また、駐車に適したスペースであれば必ずしも駐車場でなくてもよく、庭先や軒先でも登録可能となっている点も見逃せない。

そのため、たとえば月極駐車場が今は空車で1か月後から借り手が決まっているという場合、1か月間だけ「akippa」に登録することで空車スペースを有効活用できるし、自宅の駐車場を平日の昼間だけ貸すといったこともできる。

 

収益に関しては、駐車料金から4割が運営会社に、6割がオーナーが受け取る仕組みとなっている。


4. akippaが登場した背景

現在、日本国内の乗用車(軽自動車含む)の保有台数は約5,900万台、それに対し月極駐車場は5,000万台分以上あると言われている。

自宅車庫に駐車している車が一定割合あることを考えると、明らかに供給過剰の状態である。

 

一方、時間貸駐車場は440万台分に留まり、市街地の中心部では慢性的な一時駐車場不足が問題となっている。

このギャップを埋めるのが「akippa」であり、「akippa」の優れた点は、システムがシンプルな上、利用者・オーナー・運営会社、三方良しのビジネスであることだ。


運営しているのは、ジャフコディー・エヌ・エーも出資する「akippa株式会社」。
代表の金谷元気氏は、世界で普及しているシェア文化を日本でも広めたいという理念をもってこの事業に取り組んでいるという。

現状は、東京23区と大阪、名古屋が中心だが、その他の都市にも徐々にサービスを拡大している。


なお、基本的に個人間のマッチングサービスという性質上、駐車場によっては利用時間が24時間ではなかったり、車体サイズや重量が制限されている場合もある。

利用に当たっては、「akippa」 利用規約ページや個別の駐車場情報を参照してほしい。

 

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