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クルス・デル・スール|チリ産の最高級エキストラ・バージンオリーブオイル

 

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1. チリ産オリーブオイルの特長

オリーブオイルというと、スペインを筆頭としたヨーロッパの製品が真っ先に思い浮かぶ。

実際に国別の出荷量を見ると、スペインの生産量がダントツの1位で、
以下、イタリア、ギリシャ、トルコとEU加盟諸国が続く。
しかし、今回ご紹介するオリーブオイルは南米・チリ産である。

 

近年、チリではその気候風土を生かし、ワインの生産が盛んに行われている。
チリ産ワインは、安くて美味しい、つまりコストパフォーマンスが高いワインという評価が
今ではすっかり定着している。

 

実は、これと似た流れがオリーブオイルにも来そうなのだ。
チリ産オリーブオイルの特長は次のとおり。

・昼夜の温度差によって身の引き締まったオリーブが産出される
・オリーブの天敵・チチュウカイミバエがいないため、味と香りが損なわれない
・東西南北を海と山に囲まれているため、害虫が少なく使用される農薬量が少ない
・欧州よりも収穫時期が長く、新鮮なオイルを長期間に渡って供給できる
・広大な耕地面積による大量生産でコストパフォーマンスが高い
・産出量の99.8%が高品質なエクストラ・バージンオイル(スペインでの比率は25%)

現時点でチリ産のオリーブオイルは、世界全体の生産量の0.2%に過ぎないが、こうした特長から今、
大変注目を集めているのである。


2. エキストラ・バージンオイルとは

オリーブオイルの中でも、

・オリーブの実だけを使用していること
・機械的作業のみによって作られている(精製されていない)こと
・酸度が0.8%を超えないこと
・風味に悪臭などの欠陥が1つもないこと

の4つの基準を満たした最高品質のオイルを「エキストラ・バージンオイル」と呼ぶ。

 

酸度とは、どの程度酸化が進んでいるかを表す数値で、
この数字が少ないほどさらさらしていてフレッシュなオイルということだ。

また、エキストラ・バージンオイルにはポリフェノール類やビタミンEなど、抗酸化作用を持つ
栄養素が豊富に含まれていて、老化防止や美容に効果があるとも言われている。
さらに、加熱や精製を行わないため、これらの栄養素が損なわれない。

 

今回ご紹介する「クルス・デル・スール」は、基準値をはるかに下回る、
なんと酸度0.2%の超低酸度エキストラ・バージンオイルである。


3. 酸度0.2%の秘密

なぜ、これほどまでに酸度の低いエキストラ・バージンオイルの生産が可能なのだろうか。

その秘密は、オリーブを収穫してから搾るまでにかかる時間にある。

収穫後のオリーブは、時間が経てば経つほど酸化が進む。
酸度の低いオイルを作るなら、収穫~圧搾までにかかる時間は短ければ短いほどいいのだ。

この点、ヨーロッパではこの時間が平均で約1週間とされている。
一方、「クルス・デル・スール」は、わずか4時間足らず。
なんと、ヨーロッパの約42分の1という超早業なのである。

 

ヨーロッパの生産者がのんびりし過ぎているとも言えるが、
「クルス・デル・スール」を生産するシラクサ社が、酸度に徹底的にこだわり、
オリーブ畑のど真ん中に圧搾・ボトリング工場を建設したからこそ実現したものだ。


4. クルス・デル・スールの価値

近年、ヨーロッパでは異常気象が頻発し、オリーブオイルの生産にも暗い影を落としている。

2014年には、スペインで水分の必要な開花期に干ばつが襲い、オリーブの収穫量が激減。
イタリアでは、逆に降雨量が多かったことで、天敵のチチュウカイミバエが大量発生し、
オリーブ畑に深刻な被害をもたらした。

 

オリーブオイルの本場がヨーロッパであることは、その歴史や生産量から見て明らかだ。
イタリア産のエキストラ・バージンオイルと聞けば、条件反射的に最高級品と連想
してしまうのも無理はない。

しかし、近年のヨーロッパの気象状況やチリ産エキストラ・バージンオイルのスペックを見ると、
チリ産はまったくひけをとらないばかりか、むしろ品質において上回ってさえいる。

目隠しでテイスティングしたら、チリ産の方がフレッシュで香り高いと感じるだろう。

 

そんなチリ産エキストラ・バージンオイルの中でも、最高級の逸品が「クルス・デル・スール」である。

味や鮮度にこだわる人は、従来の固定観念を捨て去って、「クルス・デル・スール」を
ぜひ試してみていただきたい。

きっと、初めてチリワインを飲んだ時を上回る驚きがあるはずだ。

 

 

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